先月に引き続き、3歳頃から12歳頃までのブラッシング(歯みがき)について、注意したい点をお伝えします。
3歳頃~6歳頃のブラッシング
3歳頃になるとお子様自身で歯磨きをするように任せてしまうようになりますが、ブラシを上手に当てることはまだ難しい年頃です。
ブラッシングを習慣化するためにも、最初はお子様ひとりで歯磨きを行い、仕上げは保護者の方が見てあげ、上手に磨けるようになったら、お子様だけの歯磨きデビューをしましょう。
幼稚園から小学校になる時期には、小学校でも一人で歯磨きができるように、歯磨きとうがいの指導しましょう。
6歳頃~12歳頃のブラッシング
小学校低学年(6歳頃~8歳頃)
第一大臼歯が生え揃って上下が噛み合わさるようになると共に上下の前歯も生え揃います。
1本1本意識して丁寧に磨くようにしましょう。
小学校中学年(8歳頃~10歳頃)
乳臼歯が小臼歯に生え変わり、乳犬歯が犬歯に生え変わる時期です。
小臼歯と犬歯を丁寧にきれいに磨けるように心がけましょう。
小学校高学年(10歳頃~12歳頃)
第二大臼歯が生え始める時期です。
生え始めた第二大臼歯を意識して丁寧に磨くようにしましょう。
虫歯や歯肉炎にならないための意識を歯磨きができるような習慣を持ちましょう。この時期に意識が定着すると大人になっても習慣化します。
13歳以降のブラッシング
乳歯がすべて抜け、永久歯列が完成する時期です。
磨き残しがないように磨くことが大切です。また、歯周病の対策として歯と歯だけでなく、歯と歯ぐきの境、歯と歯の間を磨く必要もあります。
正しい歯磨きの方法
歯ブラシを斜めに(45度)に傾けて、毛先を歯ぐきの中に少し当たるように動かします。この時、力を入れると歯ぐきを傷つけてしまうため、柔らかい歯ブラシで優しく、磨くようにしてください。
どの年代の歯磨きにも共通するポイントは、「決して力を入れないこと」です。柔らかい歯ブラシでも、毛先が触れれば汚れは落ちるものです。
歯と歯の間など、歯ブラシの毛先が届きづらく磨き残しができやすい部分には、フロスや歯間ブラシを使って汚れを取りましょう。
電動歯ブラシはキレイに磨けるの?
一本一本丁寧に歯磨きを磨き、つるつるの歯になるまでには時間とテクニックが必要です。
電動歯ブラシは歯ブラシが苦手な方でも、特別なテクニックは必要ないのでお口の中をほぼ完璧な清掃状態を得ることが可能です。電動はブラシは3分ほどでで通常の歯ブラシより効率的に、キレイに磨くことができます。
電動歯ブラシの注意点
- 研磨剤を含む歯磨き粉だと歯肉を傷つける可能性がある
- 発砲剤を含む歯磨き粉だと飛び散ってしまう
- 機能性が高いものは、高価である
- 安価なものは、ブラシの毛が硬く、歯肉を傷つける可能性がある
メーカーにより使用方法や、構造が異なるので自身にあったものをきちんと選んで使用することが大切です。
お子様の時期に正しい歯磨きの仕方を身に付けると、大人になってもその習慣を継続させることができます。お子様のお口の健康を生涯に渡って維持できるよう、周りの大人の方がこの時期にしっかりサポートしましょう。当院では歯ブラシ指導を行っておりますので、お気軽にご相談ください。